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がん検診を受けましょう


検診で“がん”の早期発見を!

「がん登録」とは?

当院では平成17年から「地域がん登録」を診療情報管理室にて行っています。「がん登録」とは、がんの診断・治療・経過などに関する情報を集め、保管・整理・解析する仕組みのことをいいます。平成28年1月に施行された「がん登録等の推進に関する法律」は、がん医療およびがん検診の質の向上、がん予防の推進を目的としていて、すべての病院に「全国がん登録」の届出が義務づけられています。そのデータは国立がん研究センターに集められ、がんの検診や治療の体制づくりやがんの研究などに役立てられます。

当院の実績

当院健診センターが開設された平成24年以降の当院における「地域がん登録」のデータを基にして、検診で発見されたがんと一般外来で発見されたがんの特徴について集計しました。平成24年1月~平成27年10月に発見されたがんのうち、15%(80件)はがん検診と人間ドック(以下検診)により発見されていました(グラフ1)。このうち、27.5%(22件)は当院健診センターで発見され、72.5%(58件)は外部の検診がきっかけで診断されました(グラフ2)。

積極的支援実施前後の比較

発見されたそれぞれの臓器のがんの進行の程度をステージ別に分類すると、胃がんの検診発見がんは全例ステージⅠで、早期のうちに発見されていました。しかし一般外来受診者で発見されたがんは、早期のがんであるステージⅠの割合が31.8%と低く、検診発見がんに比べて進行がん(ステージⅢ・Ⅳ)が多数でした。また大腸がんでは、検診発見がんは上皮内、一般外来発見がんはステージⅠが最も多く、それよりも進行したがんであるステージⅡ・Ⅲ・Ⅳは、検診発見がんの約3倍にのぼることが分かりました。 前立腺、腎、膀胱の泌尿器系のがんの検診発見がんは、上皮内、ステージⅠ合わせて約60%を占めていました。一方、一般外来にて発見されたがんは、上皮内、ステージⅠの割合は合わせて約30%と低く、検診発見がんはそれと比較して明らかに早期に発見されていました。

臓器別ステージ分類

下の図のように、検診で発見されるがんは、何らかの症状があってから外来を受診して発見されるがんに比べ早期に発見されることが、当院のがん登録データからも明らかです。
がんの早期発見のためにも、積極的に検診を受けましょう。